とある冬の雨上がり、日本の港の隅で、次の戦いに備え準備を進める釣り人がいた。
彼の名は、吉田浩司。彼の戦いにおけるこだわりは、スタンディングファイト。
「ドラグをフルロックする」
糸を出さず、魚の力をありのまま受け止めて釣る。
己の足でデッキを踏みしめ、魚と引っ張り合うというストロングスタイルなスタンディングファイト。
そんなこだわりのスタイルで、彼が今回挑むのは、巨大魚カンナギ。
「正直、カナギだけを狙おうっていう釣りをね、ちょっとしたくないかなっていうぐらいの相手ですね」
とにかく釣れる確率が低い。大きな個体になってくると、一生かかっても出会えないのが当たり前というほどの難敵。
「マハタの老成魚であるカンナギ。最大では2mほどに及び、100kgを軽く超えてくるという大物です」
カナギどのぐらいのサイズかというと難しい。
体模様がまだ残ってるうちがマハタかなと思うものの、80kgぐらいになっても模様があるものもいる。
とにかくマハタが大きくなったものがカナギ。
大きな個体になってくると、一生かけて狙っても出会えない確率が80から90%ぐらい。
出会っても取りきれない人がそのうちの半分。出会っても手元へたどり寄せるまでがまた一苦労。
深いところを基本に狙うため、水深は400mほど。
潜在する一宮との出会いを果たせば、全身全霊で時に100kgを超える巨体の初動を制止し、根から引き剥がすことが求められる。
「止まらんぞ、こいつ!」
止まらんぞこいつ、もう、そこが全て。そこに全力を出し切って剥がしこまないと、まず根で擦れたりして獲れない魚じゃないかな。
数100mに及ぶその道中は、そこを剥がし切ったら、しばらくは重たい重たい感じ。
バケツに水が入ってるのを引き上げてるようなイメージの、この引き具合。けれども初動でかなり筋力体力を使ってしまうのでしんどい。
この中間も相当しんどい。多分想像されてるよりもしんどいファイトだと思う。
でも頑張ってとにかく巻き続けなければ取りきれない。
そんな幾つもの障壁を乗り越え、過去手に してきた幾多の奇跡。
吉田が釣り上げた魚で一番最大のものは122kg、次が80kg。その下になるとガクンと小さくなって40kgほどになる。
120kgというワールドレコード保持者でもある吉田。そんな彼が今回目指すところは?
「いつもいつもね、目指すところですけどね。
もう当然カナギと呼べる、自分の中でカナギと呼べるオーバー、まあ1本見れればいいなと思いますけれども。
ぶっちゃけ、自分の持ってる記録、これをまず抜きたいなってのはあります。122kgですね」
もっと言うと、自分が目の前で見て、動画で上げた方の180kgを見たことがある。
これを釣りたいなと、その時は思った。でもう本当の本当のぶっちゃけ言うと、そいつを抜きたい。
できれば、とりあえず50kgを超えたカナギを釣れればなと思う。
「しっかり、しっかり、しっかり食って。食った、食った、食った! けど、上がらんぞ、こいつ!」
勝つのはどっちだ? スタンディングファイトで巨大魚たちをハントしていくこの番組。
今回の舞台は、沖縄本島から南西へおよそ9km、日本で最も西にある絶海の孤島、与那国島。
12月中旬、そんな与那国島の海の玄関口、久部良の港で船に乗り込み、南関との戦いに備え準備を進める吉田。
「今日は難敵との戦い。まあ、難敵ですけどね、戦ってみなきゃわからないんですけど」
ポイントとか意識してちょっと見とかも。
糸多めに、そうですね、大体狙う水深がかなり深いところなんでね、ガッチガチに締めながら可能な限り巻いてありますね。
糸は何mぐらい?
「水深で言うと、もう400m、下はもっといきますね。上浅くて300mぐらいですね。なんでラインは550から600m巻いてきてます」
仕掛けの上げ下ろしだけで、ちょっとね、深いところなんで、潮が悪ければ重りもちょっと重くなりますしね。
重りもつけて名立を良くしようとするんでね。それを毎回毎回、約350m、平均で350m巻き上げるという作業があるんでね。
魚、早めに食ってくれればいいんですけどね。
まあ、最後まで食わない方がいいか。そうしないと、もう本当に道具の開先だけでだいぶ体力消費するんで、きついですね。
ちなみに、潮の方は今日どんな感じ?
「昨日までちょっと吹いてて、昨日の後半から風はちょっと北向きになったんですけどね。
北の方からで、よった涼しい感じなんですけど、風落ちてますね。まあでもまた吹いてきそうなんでね、あの短期の勝負になると思います」
そんな死の合間を塗っての出船。暗闇の中、久部良の港を後にし、無事と奇跡を祈りながら冬の海を南へと向かう。
2時間ほど走りやってきたこちらの海域で、早速仕掛けをセット。まずは餌の確保を行う。
「よっしゃ、よろしくお願いします。まずサバですね。
水深の深い、餌は今日なんだ? 若しくはもっと大きな、与那国島でいう町なんで。8匹ですかね?」
なんか途中で食ったの、これ、シイラかなんか?
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