街中でふと見かけた、独特な丸みのあるフォルムと個性的なデザイン。「あ、あのお洒落な靴、カンペールだ」と目で追ってしまった経験、ありますよね。
スペイン生まれのこのブランドは、確かに唯一無二の魅力があります。私もその一人で、初めて「ペウ・カミ」に足を通した時の感動は今でも忘れられません。しかし、同時にこうも思うのです。「カンペールのサイズ選びほど、落とし穴が多いものはない」と。
「普段は23.5cmだから37でいいはず」とネットで注文したら、届いた靴は小指が当たって激痛。「革だからそのうち伸びて馴染みますよ」という店員さんの言葉を信じて、絆創膏だらけの足で我慢して履き続けたけれど、結局馴染む前に靴箱の肥やしになってしまった……。
そんな苦い経験、あなたにもありませんか?正直に言います。その痛み、我慢する必要なんてありません。「お洒落のために痛みを耐える」なんていうのは、もう古い考え方です。
この記事では、長年多くのアウトドア靴や革靴を履き潰し、数々の失敗を重ねてきた私が、カンペール選びで絶対に失敗しないための「サイズ選びの極意」を本音でお伝えします。サイズ換算表の数字合わせではない、あなたの足に本当にフィットする一足の探し方。一緒に見ていきましょう。
- 「EUサイズ換算表」を鵜呑みにしてはいけない理由と対策
- 日本人に多い「幅広・甲高」さんが注意すべきモデルの違い
- 「革は伸びる」という言葉の嘘と本当の付き合い方
- 自宅での計測とプロ並みのフィッティングチェック手順
憧れだけで買うと痛い目を見る?カンペール特有の「サイズ・形状」の罠

換算表を過信するな!日本人の足と「EUサイズ」に潜む根本的なズレ
「普段のスニーカーが23.5cmだから、カンペールの公式サイトにある換算表を見て…よし、37サイズで決まり!」
もしあなたが今、このようにサイズを決めようとしているなら、一度マウスから手を離してください。その選び方が、失敗への直通ルートです。
結論から言います。カンペールの「EUサイズ」と、私たちが普段慣れ親しんでいる「cm表記」は、そもそも翻訳できない別言語のようなものだと思ってください。公式サイトの換算表はあくまで「便宜上の目安」に過ぎず、あれを鵜呑みにして買うと、高い確率で「足は入るけど、長時間歩くとつま先が死ぬ靴」が届きます。
なぜこのようなズレが起きるのでしょうか?
最大の理由は、「サイズの定義」が根本的に違うからです。
日本の靴のサイズ(JIS規格)は、基本的に「足の長さ(足入れサイズ)」を基準に作られています。つまり、「24.0cm」と書かれた靴は、「足の実寸が24.0cmの人が履いて、ちょうど良い捨て寸(つま先の余裕)が生まれるように」設計されています。
一方、ヨーロッパのEUサイズは、伝統的に「木型(ラスト)の長さ」そのものを基準にしているケースが多く、そこに含まれる「捨て寸」の捉え方もブランドによってまちまちです。さらに、私たち日本人の足は「幅広・甲高」が多いため、長さだけでEUサイズに換算すると、横幅がパツパツになり、無意識に足を縮こまらせて履くことになります。
💡 しのいちの失敗談
私もかつて、この罠にハマりました。私の足の実寸は約26.0cm。普段の国産スニーカーは26.5cm~27.0cmを履いています。
「カンペールは大きめ」というネットの噂と換算表を信じて、少しタイトめな「41(換算表では26.0cm相当)」を選んだのです。「革だから伸びるだろう」という甘い期待もありました。
結果はどうだったか。足は入りました。入りましたが、小指が常時アッパーの革を内側から押し出し、外反母趾ならぬ「内反小趾」のような状態に。最初の1時間は良くても、夕方には足がむくんで激痛が走り、駅のホームで靴を脱ぎ捨てたくなる衝動と戦う羽目になりました。結局、その靴は「42」に買い直すことになったのです。
では、どうすればこの失敗を防げるのでしょうか。
今日からできる具体的なアクションは2つです。
- 「換算表の数字」を忘れること。
「私は37」と決めつけず、まずは「自分の足の実寸」を正確に把握してください(測り方は後述します)。 - 迷ったら絶対に「大きいサイズ」を選ぶこと。
例えば「37か38か迷う」なら、間違いなく38です。カンペールの靴はインソールが優秀ですが、それでも大きい分には中敷きで調整できます。しかし、小さい靴を大きくすることは、神様でもない限り不可能です。
特にカンペールのようにアッパー(甲革)が柔らかい靴は、小さめを履くと足の形が革表面に浮き出てしまい、せっかくの美しいシルエットが台無しになります。
「キツめを選んで伸ばす」のは、ビスポーク(オーダーメイド)の革靴だけの常識。カンペールのようなコンフォートシューズにおいては、「最初からストレスなく指が動かせるサイズ」こそが正解なのです。
【プロの教訓】
「革は伸びる」というのは、あくまで横幅の話です。縦方向(つま先)は絶対に伸びません。
換算表の「23.5cm = 37」を見て、「ぴったりじゃん!」と思うのは危険信号。日本人の足なら、捨て寸を考慮してワンサイズ上の「38」が適正であるケースが非常に多いのです。
デザインで足型が違う?ペウ・ペロータスなど「モデル別」サイズ感の違い
「以前買ったカンペールのスニーカーが37で完璧だったから、今度のサンダルも37を買った。…あれ? 全然入らない!」
この現象、カンペールでは日常茶飯事です。実はカンペールというブランドは、モデル(シリーズ)によって使われている「木型(ラスト)」の形状が驚くほど異なります。
結論から言うと、「カンペールのサイズは一律ではない」と肝に銘じてください。
同じ「サイズ38」でも、モデルAでは「ゆったり快適」なのに、モデルBでは「万力で締め付けられるような激痛」を感じることがあるのです。これを理解せずにサイズ表記だけを信じると、高い確率でサイズ選びに失敗します。
代表的な人気モデルを例に、その傾向を見てみましょう。私が実際に履き比べて感じた「リアルなサイズ感」を表にまとめました。
| モデル名 | 特徴・傾向 | サイズ選びのコツ |
|---|---|---|
| Peu Cami (ペウ・カミ) | 【幅広・甲高向け】 つま先が丸く、非常にゆったりした作り。 | いつものサイズでOKな場合が多い。 幅がかなり広いので、足が細い人は逆にワンサイズ下げることも検討。 |
| Pelotas Ariel (ペロータス・アリエル) | 【標準~ややしっかり】 革が厚手で、ホールド感が強い。 甲部分は少し低めに感じることも。 | 最初は硬く感じるため、甲高の人はワンサイズ上が無難。 馴染むまで少し時間がかかる。 |
| Right Nina (ライト・ニナ) | 【柔らかい・標準】 革が非常に柔らかくフィットする。 バレエシューズ型は甲の圧迫がない。 | ジャストサイズ推奨。 革が馴染みやすいので、最初からガバガバだと後で脱げやすくなる。 |
| Twins (ツインズ) | 【要注意!】 ベースとなるモデルにより異なる。 刺繍や異素材使いでアッパーが硬いことも。 | 一番注意が必要。 デザインの縫い目が足に当たらないか、サイズアップも含めて慎重に検討を。 |
特に注意してほしいのが、カンペールの代名詞とも言える左右非対称のデザインライン「Twins(ツインズ)」です。
ツインズは「シリーズ名」であって、木型の名前ではありません。ベースが「ペウ」のツインズもあれば、「ライトニナ」のツインズもあります。
さらに厄介なのが、「デザインによる硬さの違い」です。例えば、アッパー全面に刺繍が施されていたり、特殊な異素材が組み合わされていたりする場合、通常のプレーンな革よりも「伸びしろ」がほとんどありません。
「普通のペウは38で馴染んだけど、刺繍入りのツインズ(ペウベース)の38は、いつまで経っても小指が当たって痛い」という悲劇は、この「素材の伸びなさ」が原因です。
【プロの教訓】
「装飾が多い靴ほど、サイズはシビアに見ろ」というのが鉄則です。
縫い目や刺繍がある部分は、革としての柔軟性が失われています。デザインが凝っているモデルを選ぶときは、プレーンなモデルよりも「ハーフサイズ~ワンサイズ上」を検討する勇気を持ってください。大は小を兼ねますが、硬い靴は足を破壊します。
では、具体的にどうやって自分に合うか判断すればいいのか? 次の章では、よく店員さんが口にする「あの言葉」の真偽について切り込みます。
「革は伸びるで馴染む」は半分嘘!我慢して履き続けるのが危険な理由

靴屋さんで試着をしたとき、少しキツイと伝えると必ず返ってくる言葉があります。
「本革ですから、履いているうちに伸びて馴染みますよ」
この言葉、あなたも一度は聞いたことがあるはずです。そして、それを信じて買った結果、いつまで経っても馴染まず、靴箱の奥底に封印された靴が何足あるでしょうか。
はっきり言います。この言葉は「半分正解で、半分は大嘘」です。
特にカンペールのようなインポートシューズを選ぶ際、この言葉を鵜呑みにするのはあまりにも危険です。
なぜ「嘘」だと言い切るのか。理由はシンプルです。
「革が伸びる限界よりも、あなたの足が悲鳴を上げる限界の方がずっと早い」からです。
確かに、本革は可塑性(かそせい)があり、履き込むことで繊維がほぐれて多少は伸びます。しかし、それはあくまで「横幅(ボールジョイント部分)」が「数ミリ程度」馴染むだけの話。以下のようなケースでは、100年履いても馴染むことはありません。
- つま先が当たっている場合:靴の構造上、縦方向には絶対に伸びません。
- 縫い目(ステッチ)が当たっている場合:糸は革のように伸びません。ずっと痛いままです。
- ラバー(ゴム)パーツが当たっている場合:カンペールによくあるデザインですが、ゴムは伸びても戻る力が働くため、常に圧迫され続けます。
⚠️ ここが落とし穴!
「最初は痛かったけど、1ヶ月我慢したら痛くなくなった」という人がいます。
これは靴が伸びたのではありません。足の感覚が麻痺したか、足の皮が分厚くなって(タコができて)痛みを感じにくくなっただけです。
これは「馴染んだ」のではなく、足が「変形」して環境に適応したという、恐ろしい状態です。
では、どう判断すればいいのでしょうか。
試着した瞬間に以下の違和感があったら、そのサイズはアウトです。「馴染み待ち」は諦めて、サイズアップするかモデルを変えましょう。
- 小指の付け根が「グニュッ」と内側に押されている感覚がある。
- 歩くたびに爪先が靴の先端にコツコツ当たる。
- 履き口のラインが食い込んで痛い。
正しい「馴染む」とは、「最初は全体的に硬い包まれ感があるが、特定の場所に痛みはない」状態からスタートし、徐々に「自分の足の形に寄り添ってくる」プロセスのことです。
「痛い」を「フィットしている」と勘違いしないでください。痛みは体からの「拒絶反応」です。
【プロの教訓】
カンペールの良さは、最初からストレスフリーな履き心地にあります。
もし試着の段階で「修行」が必要な予感がしたら、それはサイズ選びを間違えています。「キツめを買って伸ばす」のではなく、「最初から痛くないサイズを買って、緩くなったら中敷きで調整する」。これが、足を痛めずに長く愛用するための唯一の正解ルートです。
小指が当たるのは致命的!自分の足の「幅と甲」を客観視する重要性
「サイズは合っているはずなのに、なぜか小指だけが痛い…」
「夕方になると、足の甲が鬱血したように苦しい…」
もしあなたがこんな経験をしているなら、それは「サイズ(足長)」の問題ではありません。あなたの足の「形」と、靴の「形」が喧嘩をしている状態です。
私たち日本人の足は、農耕民族としてのルーツから「幅広・甲高」が多いと言われています。一方で、カンペールが生まれたヨーロッパの人々の足は、比較的「細長くて甲が低い」傾向にあります。
もちろん、カンペールはコンフォートシューズブランドとして、比較的ゆったりとした作りにはなっています。しかし、それでも「欧州基準」であることには変わりありません。
ここで一番の問題となるのが、**「小指の圧迫」**です。
多くの人は、靴を選ぶときに「親指の先(爪先)」が当たらないかばかり気にします。しかし、本当にチェックすべきは「小指の付け根」なのです。
靴の中で小指が外側から強く圧迫され、薬指の下に潜り込むような形になっていませんか? これが続くと「内反小趾(ないはんしょうし)」という骨の変形を引き起こします。
💡 あなたの足はどっち?簡単セルフチェック
裸足になり、床に立った状態で足を真上から見てください。
- エジプト型:親指が一番長い(日本人に一番多い)。
- ギリシャ型:人差し指が一番長い。
- スクエア型:親指から中指までほぼ同じ長さ。
カンペールの代表作「ペウ・カミ」のようなオブリークトゥ(親指側から小指側へ斜めにカットされた形状)は、「エジプト型」の人には天国のような履き心地です。しかし、「スクエア型」の人が履くと、小指側のカーブが早すぎて、小指が押し潰されることがあります。
また、「甲の高さ」も見逃せません。
カンペールの一部のモデル(特にスリッポンタイプや、ゴム紐で調整できないタイプ)は、甲部分のデザインが低めに設定されていることがあります。
「甲高」の人が無理やり低い靴を履くと、どうなるか。
- 足の甲にある太い血管が圧迫され、血流が悪くなる(冷え・むくみの原因)。
- 靴のトップライン(履き口)が甲に食い込み、ミミズ腫れになる。
- 見た目がパンパンになり、「ボンレスハム」のような残念なシルエットになる。
自分の足の特徴を無視して、「デザインが好きだから」と無理に履くのは、シンデレラの姉たちがガラスの靴に足を押し込むのと同じです。いつか必ず破綻します。
【プロの教訓】
「足が入った=サイズが合った」ではありません。
靴を履いた状態で、靴の中で足の指全部を「パー」に開けますか?
もし小指が動かせない、あるいは開こうとすると靴の壁に阻まれるなら、それはあなたの足に対して「幅が狭すぎる」証拠です。迷わずワンサイズ上げるか、ウィズ(幅)に余裕のある別のモデル(ペウなど)に変更しましょう。
足のむくみは最大級の敵!試着すべき「魔の時間帯」とその真意
「午前中にお店で試着したときは完璧だったのに、仕事帰りに履いたらキツくて歩けない…」
これは心霊現象でも何でもありません。犯人は「むくみ」です。
人間の足は、朝起きてから夜寝るまでの間に、重力の影響で水分が下半身に溜まり、大きさが変化します。個人差はありますが、夕方には朝よりも「0.5cm〜1.0cm」近く足囲(足の太さ)が増えることも珍しくありません。
靴のサイズにおける「0.5cm」の違いは決定的です。
つまり、「むくんでいない状態」でジャストサイズを選んでしまうと、「むくんだ状態」では許容量オーバーとなり、激痛を生むのです。
では、いつ靴を選ぶのが正解なのでしょうか?
古くから「靴を買うなら夕方」と言われていますが、プロの視点では少し補足が必要です。
【ベストな試着タイミング】
「その靴を履いて一番長く過ごすであろう時間帯」に合わせてください。
- 仕事や普段使い用:むくみがピークになる「夕方(16時〜18時頃)」に試着して、窮屈でないものを選ぶのが鉄則です。
- 朝の散歩や午前中の外出用:あまりに大きすぎるとブカブカになるので、「昼過ぎ(13時〜14時頃)」くらいが目安です。
もし、ネット通販などで時間帯を選べずに届いてしまった場合は、すぐに試着せず、わざと夕方まで待ってから足を入れてみてください。
朝イチで届いた靴をパジャマ姿で履いて「ぴったり!」と喜ぶのは早計です。その靴を持って、一日中歩き回った後の「お疲れ足」で履いてみて、それでもストレスがないかを確認する。ここまでやって初めて「合格」が出せます。
⚠️ 注意点
飲み会の翌日や、飛行機移動の直後など、「異常にむくんでいる日」に選ぶのも避けましょう。
普段ありえないサイズを選んでしまい、後日むくみが引いたときに「あれ、ブカブカだ…」となってしまいます。
あくまで「平日の平均的な夕方」のコンディションで判断するのがコツです。
「大は小を兼ねる」と言いますが、靴選びにおいては「むくんだ足が入るサイズ」こそが、あなたの本当のジャストサイズです。
朝、少し緩く感じるなら靴下を厚手にしたり、靴紐をきつく締めればいいだけのこと。しかし、夕方にキツくなる靴はどう調整しても救いようがありません。
💡 しのいちのワンポイント
カンペールの「ペウ・カミ」のようなゴム紐タイプは、紐を結び直して調整することができません。
だからこそ、このモデルを選ぶときは特に「むくみ」を計算に入れる必要があります。
もし夕方に試着して甲にくい込むようなら、ゴム紐を別売りの長いものに交換するか、潔くワンサイズ上げる判断をしてください。
もう靴擦れとは無縁!自宅でできる「ジャストサイズ」を見極める実践手順

曖昧な記憶は捨てろ!プロが教える「足長・足囲」の正確な測り方
「私の足は23.5cmです」
そう自信を持って言える人の中で、実際にメジャーで測ったことがある人はどれくらいいるでしょうか?
多くの場合、それは「昔買ったスニーカーのタグに書いてあった数字」であり、あなたの足の「実寸」ではありません。
メーカーによってサイズ表記の基準はバラバラです。A社の23.5cmとB社の23.5cmは全く別物。だからこそ、唯一の絶対基準である「自分の足の実寸」を知っておく必要があります。
専用の計測器がなくても大丈夫。自宅にある「紙・ペン・定規」だけで、プロ並みの精度で測る方法をお教えします。
【用意するもの】
- A4くらいの白い紙
- ペン(ボールペンなど)
- 30cm定規(またはメジャー)
- 壁やタンスなどの垂直な面
① 足長(レングス)の測り方
- 紙の端を壁にぴったりつけて床に置きます。
- その紙の上に足を乗せ、踵(かかと)を壁にぴったりつけます。
- 一番長い指(親指か人差し指)の先端に合わせて、紙に印をつけます。
- 壁から印までの長さを定規で測ります。これがあなたの「足長(実寸)」です。
⚠️ ここが重要!
ペンで印をつけるときは、ペンを床に対して「垂直」に立ててください。
ペンが内側に入り込むと、実際の足より小さく測れてしまいます。これだけで5mmくらい誤差が出ます。
② 足囲(ワイズ)の測り方
- メジャーを用意します(なければ紐で測って後で定規で確認)。
- 親指の付け根の出っ張った骨と、小指の付け根の出っ張った骨を通るように、メジャーを足の裏からぐるっと回します。
- ギュッと締め付けすぎず、ふわりとフィットさせた状態で目盛りを読みます。これが「足囲」です。
この2つの数字が出たら、JIS規格の「靴のサイズ表(ワイズ表)」と照らし合わせてみてください。
「長さは23.0cmだけど、幅はEEE(広め)だった」とか、「長さは24.5cmあるけど、幅はD(細め)だった」といった、自分の足の「個性」が見えてくるはずです。
カンペールを選ぶ際の目安として、以下のように判断します。
- 足幅が標準(E〜2E)の人:実寸 + 0.5cm 〜 1.0cm(捨て寸分)に近いEUサイズを選ぶ。
- 足幅が広い(3E以上)の人:実寸ではなく、「幅に合わせて」さらにワンサイズ上を選ぶ必要があるかもしれません。
「私は幅広だから」と思い込んでいたけど、測ってみたら意外と標準だった、なんてこともよくあります。まずは客観的な数字を知ること。これがネット通販で失敗しないための最強の防御策です。
靴下の厚みで世界が変わる!履くシチュエーションを想定した準備
「夏用の薄い靴下で試着して買ったのに、冬になって厚手の靴下を履いたら入らなかった…」
これは、カンペールに限らず靴選びで最も多い失敗パターンのひとつです。
私たちはつい「靴のサイズ」ばかり気にしますが、靴の中の空間を占領するのは「足 + 靴下」の合計体積であることを忘れがちです。
たかが布一枚と思うなかれ。一般的な靴下の厚みの違いは、サイズ感に劇的な影響を与えます。
- ストッキング・タイツ:ほぼ素足と同じ(±0mm)
- ビジネスソックス・薄手綿ソックス:標準的なサイズ感(+1mm〜2mm)
- 厚手のウールソックス・登山用靴下:実質ワンサイズアップが必要(+3mm〜5mm)
特にカンペールは、カジュアルにもきれいめにも履けるデザインが多いため、「真夏以外はオールシーズン履きたい」と考える人が多いでしょう。しかし、季節によって履く靴下の厚みは変わります。
では、どの靴下を基準にサイズを選べばいいのでしょうか?
答えは「その靴を履いて一番やりたいこと」に合わせるのが鉄則です。
【選び方の基準】
- 「秋冬に厚手の靴下と合わせてほっこり履きたい」
→ 必ず試着時にその厚手の靴下を持参(または着用)してください。
薄手の靴下でジャストサイズを選んでしまうと、冬本番には「ただの鑑賞用オブジェ」になってしまいます。 - 「通勤メインで、ストッキングや薄手ソックスが多い」
→ 薄手の状態で「少し余裕がある(紐で締めればフィットする)」くらいがベスト。
逆にパンパンのジャストで選ぶと、たまに少し厚めの靴下を履いた日に地獄を見ます。
ネット通販で購入する場合も同様です。
家で試着するとき、手近にあった適当な靴下で足を入れないでください。「実際にこの靴と合わせる予定の靴下」に履き替えてから足を入れる。
このひと手間を惜しむと、いざお出かけという当日の玄関で「あれ?入らない…」と絶望することになります。
💡 しのいちの失敗談
以前、冬のセールでカンペールのブーツを買ったときのことです。
その日はたまたま薄手のビジネスソックスを履いていて、サイズ41がジャストフィットしました。
しかし翌日、お気に入りの厚手ウールソックスで履こうとしたら、チャックが上がらないのです…。
結局、そのブーツのために「薄いけど暖かい高機能靴下」をわざわざ買い足す羽目になりました。
靴下は「足の一部」としてカウントする。これを忘れないでください。
つま先の「捨て寸」は1.5cm?指が自由に動くか確かめるチェック法
「つま先が靴の先端に当たっているほうが、ぴったりサイズで安心する」
もしそう思っているなら、今すぐその考えを捨ててください。
正しい靴選びにおいて、つま先には「指が絶対に届かない空間」が必要不可欠です。これを専門用語で「捨て寸(すてすん)」と呼びます。
歩くとき、足は靴の中で前後動きます。踏み込んだ瞬間、足のアーチが潰れて足長が伸び、指は前方にスライドします。
もし捨て寸がゼロ(つま先が当たっている状態)だと、踏み込むたびに爪先が靴の内壁に衝突し、爪が内出血したり、指が「くの字」に曲がったりするハンマートゥの原因になります。
では、カンペールの場合、どれくらいの捨て寸が必要なのでしょうか?
【理想の捨て寸】
1.0cm 〜 1.5cm
靴を履いて踵(かかと)を合わせた状態で、つま先の空間を指で押してみてください。
大人の親指の幅1本分くらいの余裕があれば合格です。
しかし、カンペールの靴はつま先が硬い芯で補強されているモデルも多く、上から押しても空間が分かりにくいことがあります。
そこで、より確実なチェック方法をご紹介します。
ピアノ・チェック法
- 靴紐をしっかり結んで立ち上がります。
- その場で、靴の中で足の指を動かして「ピアノを弾くように」パタパタと動かせるか確認してください。
もし、以下の状態ならサイズが小さすぎます。
- 指が上下に全く動かない(天井が低すぎる)。
- 指を動かそうとすると、横の壁に当たって窮屈(幅が狭すぎる)。
- 親指の爪が、常に何かに触れている感覚がある。
逆に、「捨て寸がありすぎてブカブカじゃないか不安」という方もいるでしょう。
ここで重要なのは、「つま先は余っているが、甲と踵(かかと)はしっかりホールドされている」という感覚です。
カンペールの靴は、この「甲でのホールド」が非常に優秀な設計になっています。
だからこそ、怖がらずに十分な捨て寸を確保してください。
「つま先はスカスカで不安なくらいが、歩いてみると一番痛くない」。
これが、長く歩ける靴選びの真実です。
💡 しのいちのワンポイント
「ペウ・カミ」のようなつま先が丸いモデルは、視覚的に足が小さく見えがちです。
そのため、つい「もっと小さく見せたい」という心理が働いて、ギリギリのサイズを選びたくなるかもしれません。
ですが、中で指が死んでしまっては本末転倒です。
靴の見た目の大きさよりも、中の指の自由を優先してください。指が伸び伸びできる靴こそが、あなたを遠くまで連れて行ってくれます。
踵のホールド感が命!店内や自宅で必ずやるべき「歩行テスト」の極意

「履いてみて、立った感じは問題ない。よし買おう」
ちょっと待ってください! その判断はまだ早すぎます。
靴擦れの原因の8割は、「踵(かかと)の不適合」にあると言っても過言ではありません。立った状態ではフィットしていても、歩き出した瞬間に踵がスポスポ抜けるようでは、その靴は凶器になります。
店内や自宅で試着する際は、必ず以下の「本気の歩行テスト」を行ってください。
① 踵トントン&紐締め(基本のキ)
まず、足を入れたら必ず踵を地面にトントンと打ち付け、ヒールカップに踵を密着させます。
その状態で靴紐(またはベルクロ)をしっかり締めます。
※これをやらずに「緩い・キツイ」を判断するのはナンセンスです。
② ストップ&ゴー・テスト
ただ漫然と歩くのではなく、少し早歩きをして「急ブレーキ」をかけてみてください。
- 止まった瞬間、足が靴の中で前にズレませんか?
→ ズレてつま先が当たるようなら、甲の押さえが効いていません。 - 蹴り出す瞬間、踵が浮きませんか?
→ 踵がついてこないなら、サイズが大きすぎるか、踵のカーブが合っていません。
③ 階段(段差)チェック
もし店内に段差があれば、ぜひ上り下りしてください(自宅なら玄関の段差を利用)。
平地では平気でも、階段を登った瞬間に踵が脱げそうになるケースは非常に多いです。
⚠️ 「踵が抜ける」=「大きい」とは限らない?
ここが一番難しいポイントです。
踵が抜けるからといって、安易にサイズを下げるのは危険です。
実は、「捨て寸がなくてつま先が詰まっているから、踵が後ろ定位置に収まらず、結果として浅くなって抜ける」という逆転現象もよく起こります。
サイズを下げてもまだ抜ける、あるいはつま先が痛くなる場合は、サイズの問題ではなく「そのモデルの踵の形状(カーブ)が、あなたの絶壁気味の踵と合っていない」可能性が高いです。
その場合は、残念ですがそのモデルは諦める勇気も必要です。
カンペールの革は柔らかいのが特徴ですが、ヒールカウンター(踵の芯)は意外としっかりしています。
「ここが痛いけど、そのうち柔らかくなるかな?」という期待は禁物。踵の形だけは、最初からピタッと合うものを選んでください。ここが合っていれば、多少つま先が緩くても靴は体の一部のように軽く感じます。
💡 しのいちのワンポイント
試着でお店の中を歩き回るのは恥ずかしい? いえいえ、店員さんはむしろ「しっかり確認してくれるお客様」として信頼してくれます。
「踵が浮く感じがする」と伝えれば、紐の締め方を調整してくれたり、別のインソールを入れてくれたりと、プロの対処法を提案してくれるはずです。
遠慮せずに店内をランウェイだと思って歩きましょう。
微調整で劇的に変わる!インソールとシュータンパッドの活用テクニック
「37だとキツイけど、38だと踵が抜ける…この中間が欲しいのに!」
そんな「帯に短し襷に長し」な状況に陥ったとき、あなたならどうしますか?
諦めて別の靴を探す? いえ、ここからが「調整(フィッティング)」の出番です。
先ほど「迷ったら大きい方を選べ」とお伝えしましたが、その理由がここにあります。
大きい靴は「詰め物」で完璧なフィット感にカスタマイズできるからです。
プロがよく使う、魔法のような調整アイテムを2つご紹介します。
1. インソール(中敷き)の「重ね技」
カンペールの純正インソールは非常に優秀で、取り外し可能なモデルも多いです。
もしサイズが緩いなら、市販の薄いインソールを「純正インソールの下」に一枚入れてみてください。
- 全面タイプ:全体的にサイズを小さくしたい時(約0.5cm相当の調整)。
- つま先ハーフタイプ:踵の深さは変えずに、前滑りだけを止めたい時。
ポイントは「下に敷く」こと。これにより、カンペール本来の足触りの良さやデザインを損なうことなく、容積だけを減らすことができます。
100円ショップのものでも構いませんが、へたりにくいスポーツ用の薄型タイプがおすすめです。
2. 知られざる名脇役「タンパッド」
「インソールを入れると踵が浅くなって脱げやすくなる…」
そんな甲低さんの救世主が「タンパッド(レザータンパッド)」です。
これは、靴のベロ(タン)の裏側に貼り付けるクッションパッドです。
これを貼ると何が起きるか?
- 足の甲を上から押さえつけ、靴と足の隙間を埋めてくれます。
- 足が靴の中で前に滑るのを、甲の部分でガッチリとロックしてくれます。
- 踵の位置が変わらないので、インソールのように踵が脱げやすくなる副作用がありません。
【プロの推奨セット】
「サイズ38(少し大きい)」 + 「タンパッド」
この組み合わせは最強です。
つま先の捨て寸はたっぷりと確保しつつ、甲でしっかりロックして踵抜けも防ぐ。
まさに「締め付けないのに脱げない」という理想の状態を人工的に作り出せます。
「サイズが合わない=失敗」ではありません。
既製品の靴が、万人の足にミリ単位で合うなんて奇跡です。多少のズレは、こうしたアイテムを使って「自分の足に寄せていく」のが、靴好きの常識であり楽しみ方でもあります。
⚠️ 注意点
踵に貼る「ヒールパッド」もよく売られていますが、あれは最終手段にしてください。
踵に変な厚みが出ると、逆に足が前に押し出されてつま先が痛くなることがあります。
まずは「甲」で止めることを最優先に考えましょう。
それでも迷ったら?「返品・交換無料」のサービスを使い倒す賢い選択
ここまで、サイズ選びの知識や計測方法をお伝えしてきました。
しかし、どれだけ準備しても、最後の最後で「39か40か、どうしても決めきれない!」という壁にぶつかることがあります。
そんな時、プロが出す答えはシンプルです。
「迷ったら、両方注文して、合わない方を返す」。これに尽きます。
「えっ、そんなことしていいの? お店に悪くない?」と罪悪感を覚える優しい方もいるかもしれません。
ですが、今は時代が変わりました。Amazonの「Prime Try Before You Buy(決めるのは試着の後で)」や、ロコンドの「自宅で試着」サービスなど、「サイズ比較のために複数取り寄せること」を前提としたサービスが当たり前になっています。
お店で試着するとき、店員さんに「23.5と24.0、両方履かせてください」と言うのは普通ですよね?
それを自宅の玄関でやるだけのことです。むしろ、店員さんの視線を気にせず、手持ちの服や靴下と合わせてじっくり1時間悩める分、自宅試着の方が失敗率は圧倒的に低くなります。
【失敗しないネット購入の黄金ルート】
- Amazonなどの「試着サービス対象商品(返品無料)」を探す。
- 迷っているサイズ(例:39と40)を両方カートに入れる。
- 自宅に届いたら、夕方のむくんだ足で両方履き比べる。
- 「歩行テスト」をして、シンデレラフィットする方だけを手元に残す。
- 合わなかった方は、箱に戻して着払いで返送する(コンビニでOK)。
💡 しのいちのワンポイント
返送する可能性がある靴を試着する際は、「商品タグを切らない」「靴箱を丁寧に扱う」「必ず室内(きれいな床)で履く」というマナーだけは守りましょう。
これさえ守れば、あなたは「返品客」ではなく、賢い「上得意様」です。
カンペールのような高価な靴こそ、一か八かのギャンブルで買ってはいけません。
サイズ交換の送料や手間を惜しんで、合わない靴を無理やり履くことほど、お金と足の健康をドブに捨てる行為はないのですから。
【さあ、あなたの相棒を探しに行こう】
「痛くないカンペール」に出会えた時の感動は、人生の歩く質を変えてくれます。
まずは自分の足のサイズを測り直し、気になるモデルをリスクなしで試してみてください。
今日が、あなたの足の悩みから解放される第一歩になるはずです。
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まとめ:靴に合わせるな、足に合わせろ!それがカンペールを楽しむ唯一の道

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
今回は「カンペールのサイズ選び」に特化して、私の失敗談とプロの知恵を全て吐き出しました。
記事のポイントをもう一度おさらいしましょう。
- 「EUサイズ換算表」はただの目安。自分の足の実寸(cm)を信じる。
- 「革は伸びる」をアテにしない。最初から痛くないサイズ(特に小指!)を選ぶ。
- サイズは「夕方のむくんだ足」に合わせる。大は小を兼ねるが、小は足を壊す。
- 「つま先の捨て寸(1.5cm)」は必要経費。指がピアノを弾けるか確認する。
- 微妙なズレは「インソールとタンパッド」で調整する。これがプロの履き方。
カンペールは、正しく選べば「裸足で歩いているような心地よさ」を与えてくれる素晴らしいブランドです。
しかし、選び方を間違えれば、ただの「お洒落な万力」になり下がります。
どうか、「デザインが好きだから」という理由だけで、足の悲鳴を無視しないでください。
あなたの足に優しく寄り添ってくれるサイズは必ずあります。
この記事が、あなたが一生愛せる「最高の相棒」と出会うための手助けになれば、これ以上嬉しいことはありません。
それでは、良い靴と、良い旅を!
満福丸のしのいちでした。


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