どうも、満福ログのしのいちです!
面白い漫画が読みたいなーと思って「漫画 おすすめ」で検索してみたものの、情報が多すぎて結局どれを読めばいいか分からなくなりませんか?
分かりますよー。せっかく読むなら、絶対に面白い作品に出会いたいですもんね。
「最近なんか泣ける漫画ないかな?」とか、「大人が本気でハマれる作品が知りたい」とか、あるいは「全巻イッキ読みできる完結済みの名作を探してる」なんて時もありますよね。
この記事では、ライターとして日々たくさんの情報に触れている僕しのいちが、インプットしたデータベースの中から「これは!」と唸ったおすすめ漫画を厳選してご紹介します!
恋愛モノから、腹筋崩壊のギャグ漫画、ちょっとディープな作品まで幅広くピックアップしたので、きっとあなたの「今読みたい」が見つかるはずですよ。
最後まで読めば、次の休日に読むべき最高の1冊が決まってるかも?
- しのいち厳選のジャンル別おすすめ漫画
- 何度でも読み返したい完結済みの名作
- 大人だからこそ楽しめる深い物語
- 気分転換に最適なギャグ・日常系漫画
ジャンル別!僕の珠玉の漫画おすすめリスト
まずは、僕がインプットしたデータベースの中から「これは絶対に読んでほしい!」と思う名作を、ジャンル別に分けてガツンと紹介していきますね。きっとお気に入りが見つかるはず!
面白いと話題の名作漫画
「何か面白い漫画ない?」って聞かれたら、僕はまずこのあたりをオススメしますね。知名度も内容も鉄板の、間違いない名作たちです。
動物のお医者さん (佐々木倫子)
これ、僕が学生時代にドハマりした作品で、今読んでも色褪せない面白さです。
舞台は札幌市にあるH大学獣医学部。主人公の西根公輝(通称:ハムテル)が、ひょんなことから獣医学部に進むことになって、そこで出会う仲間たちとのドタバタな日常を描いています。
この漫画のすごいところは、出てくるキャラクター全員が強烈すぎること(笑)。
馬が大好きすぎて馬の悪口を言った生徒を絶対に留年させる教授とか、アフリカ文化が好きすぎて周りを振り回す教授とか、教授陣からしてヤバイんですよ。
同級生も、ネズミ嫌いを克服しないと獣医になれない親友の二階堂とか、何事もキッチリしてないとヒステリーを起こす同級生とか、とにかく個性的。
もちろん動物もたくさん出てきます。あのシベリアンハスキーの「チョビ」!この漫画がきっかけで、日本でハスキー犬ブームが起きたって言われてるくらいですからね。あと、ハムテルが子供の頃から飼ってる鶏の「ヒヨちゃん」が、鷹みたいに凶暴で(笑)。
獣医学部の話なので、細胞学とか解剖とか、結構専門的な話も出てくるんですけど、それが全部ギャグとして成立してる佐々木倫子先生のセンスは本当に脱帽です。全巻完結済みなので、イッキ読みにも最適ですよ!
深夜食堂 (安倍夜郎)
大人がじっくりと味わう名作といえば、やっぱり『深夜食堂』は外せないかなと。
新宿・花園界隈の路地裏に、夜中の0時から朝の7時までだけ開いてる「めしや」。常連客からは「深夜食堂」と呼ばれています。
メニューには「豚汁定食、ビール、焼酎、酒」しか書かれてないんですけど、マスターは「できるもんなら何でも作るよ」っていうスタンス。
そこに集うお客さんたちが、またワケありなんですよ。AV男優、新米刑事、大学教授、ストリッパー、ヤクザ、オカマ…本当に多種多様。
1話完結で、そのお客さんが注文する料理にまつわるストーリーが展開されます。
僕が好きなエピソードは、ヤクザの竜さんが注文する「赤いタコさんウィンナー」の話。
いかにもな風貌で店に入ってきた竜さんにビビって、他のお客さんが逃げちゃうんですけど、竜さんはただ懐かしいタコさんウィンナーが食べたかっただけ。それを嬉しそうに食べる竜さんと、黙って見つめるマスターのやり取りが、もう…沁みるんですよね。
料理を通じて人の孤独や温かさが描かれる、まさに大人のための漫画。読むとお腹が空くし、ちょっと人恋しくなるかも。
お腹が痛いほど笑えるギャグ漫画
「あー疲れた!」「とにかく笑いたい!」っていう気分の時は、難しいこと抜きで笑えるギャグ漫画が一番ですよね。僕のおすすめはコレ!
あたしンち (けらえいこ)
日常系ギャグといえば、やっぱり『あたしンち』は鉄板中の鉄板じゃないかなと思います。
タチバナ家(みかん、ユズヒコ、母、父)の4人家族の、なんてことない日常を描いてるんですけど、特にお母さんが強烈で(笑)。
九州出身っていう設定で、方言も面白いし、「ちくわは穴を食べるもの」みたいな独自のルールが多すぎるんですよ。
料理が下手で、家族から「何かやったに違いない!」「月末だから切り詰めか?」って疑われるシーンとか、「分かる!」と「そんなバカな!」が混ざり合って笑っちゃう。
主人公のみかんの女子高生としてのポワーンとした日常とか、弟ユズヒコの中学生男子特有の意味不明なジョークとか、誰の視点で見てもクスリとできます。
お母さんが友達と喫茶店でお喋りしてるシーンなんて、こっちも輪に入りたくなりますもん。「んまぁー、そうよね!」って相槌打ってくれそう(笑)。
坂本ですが? (佐野菜見)
これはもう、ギャグのジャンルが「スタイリッシュ」っていう新しいカテゴリ(笑)。
主人公の「坂本」くんは、入学早々全校生徒の注目の的になるほどの美しく完璧な高校生。黒縁メガネにキッチリ7・3分け。
彼の行動は、すべてがクール!クーラー!クーレスト!
日直の仕事ですら完璧にこなし、クラスメイトのイタズラや嫌がらせも、すべてを華麗(スタイリッシュ)にかわしちゃうんです。
汚い言葉は使わず、理不尽ないじめには「下衆」と言い放つ正義感もある。そんな完璧な坂本くんが、完璧すぎて面白いっていう(笑)。
上級生の不良に目をつけられても、まったく動じず、逆にファンにしてしまう。どんなピンチも、想像の斜め上を行く秘技で切り抜ける坂本くんから目が離せません。
平成酔っ払い研究所 (二ノ宮知子)
『のだめカンタービレ』の作者、二ノ宮知子先生が描く、壮絶な酔っ払いエッセイ漫画です。
二ノ宮先生が「所長」で、友人や家族、親戚が「研究員」。研究内容は、もちろん「酔っ払った時の失敗談」(笑)。
これがもう、読んでて震えます(笑いながら)。
飲んでは脱ぎ、飲んでは唄い、踊り…。正月に実家に帰った時の一族の飲み様なんて、凄まじいの一言。次の日の目覚めは、記憶がないことへの罪悪感と最悪の体調。
でも、ここの所長の口癖は「ま、いっか!」。これで全部リセットされるのが最強なんですよね。
お酒が好きな人なら「あー…分かる(分かりたくない)」ってなるエピソードが満載。抱腹絶倒間違いなしです。
つる姫じゃ~っ! (土田よしこ)
これは僕より少し上の世代かもしれませんが、少女漫画界における本格的ギャグ漫画のレジェンドです。
主人公はハゲマス城のお姫様「つる姫」。時代設定は「てきとー」(笑)。
小さい頃は内気だったのに、高熱を出してから髪が抜けてカッパはげになり、性格もブスで不潔で無神経に豹変!
周りからは鼻つまみ者扱いされても、まったく動じないつる姫が最高なんです。
特にすごいのが、姫付きの女中「イネ」。鼻毛が両穴からボーッと出てるんですけど、腕力でも口論でもつる姫に絶対に負けない(笑)。つる姫が負けを認める瞬間の眉毛の形が可笑しくて。
ドタバタギャグなんですけど、最終巻は殿(つる姫の父)の結婚話で、じわっと心に沁みる終わり方なのも良いんですよ。40年以上前の作品ですけど、この笑いは今でも余裕で通用します!
全巻イッキ読みしたい完結漫画
「面白い漫画は、途中で待たずに一気に最後まで読みたい!」分かります。そんなあなたに、完結済みでイッキ読み確定の作品をどうぞ。
アシガール (森本梢子)
『ごくせん』や『高台家の人々』の森本梢子先生の作品なんですけど、これがまた面白い!
主人公の唯(ゆい)は、遅刻・忘れ物・居眠りの常習犯で、恋愛にもおしゃれにも無関心な16歳の女子高生。唯一の自慢が「足が速いこと」だけ。
その唯が、天才の弟・尊(たける)が作ったタイムマシンのスイッチ(小刀)を偶然押しちゃって、戦国時代にタイムスリップ!
そこで出会ったのが、イケメンの若君様・羽木九八郎忠清(18歳)!
若君にガチ恋した唯は、「若君様の力になりたい!」一心で、その自慢の脚力(馬より速い)だけを武器に「足軽」として若君を守ろうと奮闘するんです。
キュンキュンする恋愛要素と、戦国時代のハードな展開(城内クーデターとか敵軍との戦いとか)のバランスが絶妙で、本当にページをめくる手が止まらなくなります。SFファンタジーとしてもラブコメとしても一級品ですよ!
坂道のアポロン (小玉ユキ)
これは青春モノとして、ぜひ一気に読んでほしい名作です。
舞台は1960年代の長崎県佐世保。横須賀から転校してきた主人公・西見薫(にしみかおる)は、優等生だけどちょっと心を閉ざしがち。
そんな彼が出会ったのが、学校イチの不良で恐れられている川渕千太郎(かわぶちせんたろう)。
実は千太郎はジャズドラマーで、薫はクラシックピアノ経験者。二人が地下のスタジオでジャズをセッションするシーンが、もう…めちゃくちゃアツい!音楽が聞こえてくるような描写がたまりません。
そこに恋が絡んでくるんですけど、この四角関係が切ない…。
薫 → 律子(千太郎の幼なじみ)
律子 → 千太郎
千太郎 → 百合香(ミステリアスな上級生)
百合香 → 淳一(千太郎が兄と慕う大学生)
ビートルズやジョン・コルトレーンが来日した、あの時代の熱気と、若者のピュアな感情が混ざり合って…読み終わった後の余韻がすごいです。甘酸っぱさで胸がキュッとなりますよ。
大人もハマる深いストーリーの漫画
「漫画は子供のもの」なんて時代はとっくに終わりましたよね。小説のように深く、考えさせられる。そんな大人のための作品たちです。
百鬼夜行抄 (今市子)
これはね、ちょっと大人のダークファンタジーというか、じわっと怖いのが好きな人におすすめしたいです。
主人公の飯島律(りつ)は、亡くなった怪奇幻想小説家の祖父・飯島怜(れい)の影響で、普通の人には見えない妖怪や魔物が見えちゃう高校生。
古い日本家屋が舞台なんですけど、もう教室にも妖怪がウジャウジャいて黒板が見えないとか、日常に溶け込みすぎてる(笑)。
絵がすごく美しくて独特の緊張感があるんですけど、ストーリーは怖いだけじゃなくて、どこか切ないんですよね。
特に僕が印象に残ってるのが「目隠し鬼」の章。昔、かくれんぼ(目隠し鬼)をして遊んでいる時に、鬼役のお姉さんが着物の袖に蝋燭の火が燃え移って死んじゃうんです。その姉の霊が、長い間自分を責めて年老いた妹の孫娘にくっついてくる話で…。
ただの妖怪退治モノじゃなくて、人の業や想いが絡み合う。こういう深みが好きな大人にこそ刺さる作品だと思います。
ねじ式 (つげ義春)
これはもう「漫画」というより「アート」に近いかもしれないです。日本のアングラ漫画の金字塔ですね。
1968年に「ガロ」で発表された作品で、多くの文化人や評論家が批評を試みたっていう伝説があります。
ストーリーは、とにかく不条理。
主人公の少年がメメクラゲに左腕を噛まれて静脈を切断され、死の恐怖に怯えながら医者を求めて奇怪な漁村をさまよいます。その過程で不条理な目に遭いながら、最後は女医に出会って手術を受けるっていう…。
作者のつげ義春自身の原体験(父の死、暴力的な義父)が反映されてると言われていて、読んでいるこちらの時間や空間の感覚まで歪められるような、不思議な魅力があります。
「理解する」んじゃなくて「体験する」漫画かも。浅野忠信さん主演で映画にもなってるので、そっちから入るのもアリですね。
るきさん (高野文子)
センスが良い漫画ってこういうことだな、って思わせてくれる作品です。
連載が始まったのは1988年。まさにバブル経済の真っ只中。それなのに、主人公の「るきさん」は、流行にも恋愛にも興味を持たず、自分の好きなように飄々と生きてるんです。
掃除機よりもホウキを便利と判断し、図書館の喫茶店で新聞を読む。節約家ってわけでも、コンプレックスがあるわけでもない。ただ、自分の価値観で生きてる。
友達のえっちゃんは、オシャレや会社の男の子に興味津々で、るきさんとは対照的。でも二人は仲良しで、お互いを尊重してる距離感がまた良いんですよね。
見開き2ページ、均等に割られた16コマで1つの話が描かれるんですけど、その構図や描写がとにかくオシャレ。不思議な角度から物事を見てる感じが、高野文子先生ならでは。どのジャンルにも属さない、唯一無二の作品です。
女性に読んでほしい感動の漫画
キュンとしたり、共感して「分かる!」ってなったり、ちょっと勇気をもらえたり。そんな女性の心に響く作品を集めてみました。
腐女子のつづ井さん (つづ井)
これはもう、特定の人にブッ刺さるエッセイ漫画ですね(笑)。
BL(ボーイズラブ)をこよなく愛するオタク女子、いわゆる「腐女子」である作者・つづ井さんの喜び多い日常をつづった作品です。
これがもう…突き抜けてて最高なんですよ。
「次にくるマンガ大賞」のWEBマンガ部門で2位になったのも納得の面白さ。「腐女子」って言葉も、もともとは自嘲的な意味合いがあったみたいですけど、今や市民権を得てますよね。
つづ井さんとその仲間たちの日常が、妄想で輝きすぎてるんです。
【つづ井さんの日常(例)】
- 「幽霊かBLか分からないラップ現象に遭遇」
- 「J-POPの歌詞を推しカプに当てはめて考察」
…ね?(笑)
「推しカプ」(自分の好きな男同士のカップル)について語る時の熱量がすごくて、何より、自分の「好き」を全力で楽しんでる姿に、謎の感動と勇気をもらえます。「分かる!」って人も、「そういう世界があるんだ!」って人も楽しめるはず。
マンゴーの涙 (小玉ユキ)
『坂道のアポロン』の小玉ユキ先生の、初期の短編集です。これがまた、キラキラしていて切なくて…名作なんですよ。
全部で5編収録されてるんですけど、そのうちの「マンゴーの涙」と「白い花の刺繍」は、ベトナムを舞台にした血の繋がらない兄妹の、それぞれのラブストーリー。
この2編が、熱くて愛らしくて、胸がキュッとなります。
他にも、「玉子王子」っていう、前世が恋人同士だった2人(今は人間の女の子と、その子の冷蔵庫の中の玉子)の話とか、設定がユニークな作品も。
「憂鬱ヤマラージ」は、輪廻をテーマに、「地獄行き」「天国行き」を決める天界の役人が主人公。シビアに判断する主人公に「そこは分かってあげてよ!」って応援したくなります(笑)。
初期作品ならではの瑞々しい感性が詰まった、珠玉の名作集ですね。ラブストーリー好きならぜひ。
気分で探す!シーン別おすすめ漫画はこれ
こっちは「今こんな気分!」っていうシーン別のおすすめです。今のあなたの心に刺さる一冊を探してみてくださいね。
泣ける青春と恋愛の漫画
たまには思いっきり泣いてスッキリしたい!そんな時、ありますよね。青春の甘酸っぱさや、一途な恋心に触れられる作品をどうぞ。
坂道のアポロン (小玉ユキ)
これはもう、青春モノで泣きたいなら筆頭に挙げたい作品です。(さっきも紹介しましたけど、本当に良いので!)
ジャズ、友情、そして報われない恋。1960年代の佐世保を舞台に、薫、千太郎、律子、百合香、淳一…それぞれの想いが交錯します。
ピュアでナイーブな青春の甘酸っぱさが、これでもかというくらい凝縮されていて、大人になってから読むと「あぁ…こんな時代あったなぁ(なかったけど)」って余計に泣けるかも。
アシガール (森本梢子)
こっちは「恋」の力で泣ける作品ですね。
現代の女子高生・唯が、戦国時代の若君様のために、ただ「会いたい」「守りたい」の一心で、文字通り命がけで戦場を駆け抜けるんですよ。
自分の特技(脚力)だけで、どんどん昇進していく過程も面白いんですけど、やっぱり若君様との身分違い、時代違いの恋に胸が熱くなります。
ひたすら一途な唯の姿を見てると、応援せずにはいられないし、その純粋さに涙が出ます。
ほっこりする日常を描いた漫画
刺激的な展開はもうお腹いっぱい…。疲れた心に染みわたる、優しい日常系の作品たちです。読んだらきっと心が温かくなりますよ。
マシュマロ通信 (山本ルンルン)
これ、もともと朝日小学生新聞に連載されてたんですけど、とんでもなくオシャレで可愛い作品です。
ヨーロッパ風の街並みと1970年代テイストの世界観が魅力的。主人公はマシュマロ学院新聞部のサンディ。
ある日、シリアルの懸賞で当たった羊のぬいぐるみ「クラウド」が家に届くんですけど、なんとそのクラウド、人間みたいに喋って動くんです。
ちょっとおドジで優しいクラウドと、サンディや新聞部員たちの日常が描かれています。
「うさぎ犬」が出てきたり、宇宙人家族が引っ越してきたり、不思議なことも起こるんですけど、全部がフワフワと優しい。フルカラーのコミックスは、絵本みたいでプレゼントにも良いかも。
バカ兄弟 (安達哲)
これは「大人の絵本」っていうキャッチコピーが本当にしっくりくる作品です。
巣鴨に住んでる3歳の双子、おねい(姉)と純一郎(弟)が主人公。
両親がボストン大学教授と国連看護師で世界中を飛び回ってるんで、近所の人たちがみんなで二人を育ててるっていう設定がまず素敵。
特に巣鴨の料亭「稲月」の中居・静さんが、お母さん代わりなんですけどね。
3歳なのに純一郎は百科事典読んでて、おねいに遊びに誘われると「今、知識の水を飲んでいるんだ。邪魔しないでくれ」とか言っちゃう(笑)。かと思えば、パリの凱旋門の下で両親と待ち合わせしたり、オリエント急行に乗ったり、スケールがデカい。
シュールなんだけど、巣鴨の街の温かさが伝わってきて、めちゃくちゃほっこりします。
『お天気お姉さん』とか『さくらの唄』の安達哲先生が描いてるっていうギャップもまたすごいんですよね。
文庫本のサザエさん (長谷川町子)
日常系の元祖にして頂点かもしれないですね。
昭和21年(終戦直後)から新聞に連載されてた4コマ漫画ですけど、今読んでも普通に面白いのがすごい。
最初の方の絵と中盤からの絵が全然違うのを見比べるのも楽しいですよ。
蛇口からお湯が出なかったり、スイッチ一つで電気がつかなかったり、そういう時代の生活がのびのびと描かれています。「当たり前」が今と全然違う。
読んだらやりたくなることがいっぱいあります。
【サザエさんを読むとやりたくなること】
- 赤ちゃんをおんぶしてチャンチャンコ着て、姉さんかぶりしたい。
- お寺の長い廊下をダダダーッと雑巾がけしたい。
- 先がYの字になった棒で、洗濯竿をポールに引っ掛けたい。
今の時代の「当たり前」はこの時代が礎になってるんだなーとか、当たり前の挨拶や親を敬うことの大切さを、説教臭くなく教えてくれる。まさに一家にワンセット(全45巻)おすすめしたいです。
不思議なファンタジーの世界の漫画
ちょっと現実逃避したい時、ありませんか?日常からトリップできる、不思議な世界観の作品にダイブしちゃいましょう。
強制除霊師・斎 (斎 / 小林薫)
ファンタジー…というか、これは「実話」ベースのオカルト漫画ですね。
作者の「斎(いつき)」さんっていう本物の霊能師が、実際に鑑定・浄霊した体験を漫画にしてるんです。
これがもう、情報量がすごい。
「家系に不幸が続くのは、先祖が昔ヤバい侍だったから」とか、「実家の旅館に毎晩女の幽霊が出る」とか、ガチな霊障の話を霊視で解決していくんですけど。
主人公の斎さんが結構サディスティックで、落武者を「オッチー」とか呼んで、お茶飲みながら諭したりするんですよ(笑)。
僕が「へぇ!」ってなったのが守護霊の話。
守護霊は先祖じゃない?
斎さん曰く、人にはお腹の中にいる時から守護霊が付くそうです。だいたい3~6人のチーム制で、自分の霊的修行のために主人を守る「事務的なSP」なんだとか!
先祖が守護霊になると、どうしても子孫を甘やかしちゃうから、基本的には無いそうです。なるほどすぎません?
こういう「教科書」みたいに読める霊界情報が満載で、怖いけど読みふけっちゃいます。
メロポンだし! (東村アキコ)
『海月姫』や『東京タラレバ娘』の東村アキコ先生の作品です。これはもう、ハイテンションSFギャグ!
ある日、原宿で便利屋を営むお兄さんのマンション屋上に宇宙船が不時着。出てきたのは、子供の宇宙人「メロポン」。
このメロポン、芸能界デビューするのを目的に地球に来たんです(笑)。
地球の情報をインプットしてきたはずなのに、なぜか語尾が全部「~だし!」。これはテレビで見た小学生の「こっち見んなし!」が元ネタらしいです(笑)。
東村アキコ先生全開の弾丸セリフと、活字以外の描き文字のうるささ(褒め言葉)が最高。ドタバタ劇なんですけど、ふと親子のすれ違いみたいな切ないテーマも入ってきたり。
ちなみに、メロポンのモデルは作者の息子さん「ごっちゃん」だそうで、言動も体型もそっくりなんだとか。
人情に触れる人間ドラマの漫画
人の温かさや、逆にどうしようもない複雑さ。そういう「人間臭さ」に触れたい時に読んでほしい作品です。
荒呼吸 (松本英子)
これは作者・松本英子さんの実体験を描いたルポ漫画です。これがまた、刺さる人にはグサグサ刺さるはず。
松本さん、ある日突然パニック障害になっちゃうんです。
バスとか新幹線の中、飛行機の中で急に過呼吸になる、あの「いやーな感じ」。その発作が起きる直前の感覚から症状までを、めちゃくちゃ細かく描写して分析してるんですよ。
「分かる!」ってなる人も多いんじゃないかな…。
他にも、編集部の企画で「スナックの女(カウンターの中の人)」を体験するルポとかもあって。
「報酬に対価する働きを自分はできているのだろうか…」とか、いちいち真面目に悩む松さんの姿に「大丈夫!頑張ってるよ!」って声援送りたくなります(笑)。
実際に松さんが行った上野の花園稲荷とか、聖地巡礼したくなるような、人情味あふれる作品ですね。
深夜食堂 (安倍夜郎)
(再登場ですが、人情モノとして外せないので!)
ワケありの客たちと、口数少ないけど客の話はよく聞くマスター。深夜食堂は、そういう人たちの「止まり木」みたいな場所なんですよね。
みんな色々抱えて生きてるんだけど、ここでマスターの作る懐かしい料理を食べて、ちょっとだけ心をほぐして、また日常に帰っていく。
派手な事件は起きないけど、一人一人の人生が垣間見える。そういう奥深さが、この漫画の一番の魅力だと思います。
刺激的なスプラッターホラー漫画
たまには、日常とかけ離れた、強烈な刺激が欲しくなる時も…ありますよね?(笑)そんな夜に、この一冊を。
血まみれスケバンチェーンソー (三家本礼)
最後はちょっと刺激強めなやつを(笑)。タイトルがすべてを物語ってます。
舞台は「うぐいす中学校」。主人公は無類の不良スケバン・鋸村ギーコ(のこむらぎーこ)。
彼女、実家が解体屋で、武器は電動ノコギリ(チェーンソー)。
で、同級生のマッドサイエンティスト・蒼井ネロが、クラスメイトにいじめられた腹いせに、クラスのみんなを次々に拉致して「改造ゾンビ」にしていくんですよ。もう無茶苦茶(笑)。
危機を感じた同級生に頼まれて、ギーコが立ち上がる!
そのゾンビたちを、ギーコが電動ノコギリでギャンギャンにぶった切っていくっていう…まぁスプラッターです。
ギーコの格好がまたヤバくて、六尺褌(ふんどし)を締めて、裸足で下駄ですからね。タバコと酒が趣味の中学生(笑)。
「ここまでやるか!」っていう描写の連続なのに、突き抜けすぎてて、なぜか笑えてきちゃう。映画化もされてるヤバイ作品。刺激が欲しい人にはおすすめです。
あなたに合う漫画おすすめの探し方
さて、ここまで怒涛の勢いで20作品、紹介してきましたけど、いかがでしたか?
「いっぱいありすぎて、結局どれがいいの?」ってなっちゃった人もいるかもですね(笑)。
そういう時は、選び方のポイントがいくつかありますよ。
選び方1:今の『気分』で選ぶ
一番シンプルな選び方ですね。
「とにかく笑いたい!」なら『あたしンち』や『坂本ですが』、『平成酔っ払い研究所』。
「キュンキュンして泣きたい!」なら『アシガール』や『坂道のアポロン』。
「ほっこり癒されたい」なら『バカ兄弟』や『マシュマロ通信』。
こんな風に、今の自分の心の状態に合わせるのが一番失敗しないかも。
選び方2:『作者』で選ぶ
「この人の作品、好きかも」って思ったら、同じ作者の別作品を読んでみるのも手です。
今回紹介した中にも、小玉ユキ先生(アポロン、マンゴー)や、森本梢子先生(アシガール)、二ノ宮知子先生(のだめ、酔っ払い研究所)みたいに、独特のセンスを持った作家さんがたくさんいます。
一人の作家さんを追いかけると、新しい世界が広がることもありますよ。
選び方3:『キーワード』で選ぶ
『戦国時代』『タイムスリップ』『獣医学部』『ジャズ』『オカルト』『腐女子』『巣鴨』…。
今回紹介した作品には、それぞれ強烈なキーワードがありましたよね。自分のアンテナに「ピピッ」と引っかかったキーワードで選ぶのもアリです。
最終的には「直感」が大事かなと、僕は思います。
「なんとなく表紙が気になる」とか「タイトルに惹かれた」とか、そういう「ビビッと来た」出会いも大事にしてほしいですね。
この記事で紹介した、僕しのいちの漫画おすすめリストが、あなたの「最高の1冊」を見つける手助けに、少しでもなれば嬉しいです!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!


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